もう今年も終わりそうなので、今年一番面白かった映画(になりそう)を紹介♡
ハン・ヒョジュ出演の「ビューティ・インサイド」。
ストーリーとTOP画は、公式サイトから引用。
STORY
目覚めるたびに姿が変わってしまう僕が、ひとりの女性を愛してしまった。ウジンは 18 歳になってから、目覚めるたびに姿が変わるようになってしまった。男、女、老人、子供、外国人…性別も年齢も国籍さえも異なる毎日。人に会う仕事ができない彼は、才能とインターネットを活かして家具デザイナーとして働いていた。そんなある日、彼はアンティーク家具店で働くイスに出会い、恋に落ちる。やっとの思いでイスをデートに誘ったウジンは眠気を我慢し、彼女とロマンティックな 3 日間を過ごす。しかし、眠気に負けてウジンはうっかり寝てしまう ― 。
毎日顔が変わり“別人”になってしまうウジンと、誰に対しても態度を変えることのない心優しいイスのファンタジー・ラブロマンス。
ウジン役にはなんと123人の役者が出演。
毎日変わるわけですから、1年で360人の顔をもつウジン。
見たことのあるお馴染みの俳優から子役から日本の女優まで(上野樹里が出演しています!)たくさんの役者が1人のウジンを演じる姿は圧巻。
そして、これが顔が毎日変わるというありえない設定にさえもリアリティをもたらしてくれています。
現実を受け入れて生きていく主人公「ウジン」。
ある日は女性の下着をつけて化粧をし、次の日は目や腰の悪い老人になっている。
よく映画や漫画の設定であるような、ある日女性と体が入れ替わっちゃって、さあ大変!というテンションの展開にはならず、美しい女性に一日変わったところでウジンはまるで退屈な単純作業をこなすように一日を過ごしていく。
ありのままの自分をただ受け入れて流していく姿は、特別でもなんでもなく、私達と全く同じなのだ。
でも、あらすじにもあるようにイスと出会うことでウジンに変化が訪れます。
今までは特殊な自分さえ受け入れていれば何でもなかった日常。
しかし愛する人が出来たことにより、
毎日見た目が変わっては愛されないであろうという絶望、
愛されても永遠に続くことはないという不安、
受け入れていたはずの自分への失望。
1人を好きになっただけでこんなにも茨の道を進まなければならないかというほど、ウジンに苦悩と葛藤が訪れる。
自分がそうだったら……。
そう感情移入すると悩ましい。
そしてこの映画には、もう一人の主人公がいます。
ハン・ヒョジュ演じる「イス」の物語でもあるのです。
愛する人の顔が毎日変わる……頭では中身を愛しているとわかっていても、姿が違う人と毎日会うのはやはり難しい。
善人であっても人間には欲がある。
このひとの唇が好きだなとか、においや、体が好きだとか。
姿形に惹かれ愛するようになるということは当然のことだ。
ウジンは性別も年齢も国籍も毎日変化する。
変わらないのは中身だけ。
それでも、同じ“ウジン”を感じられることが出来るのか……。
不思議で刺激的な設定、「見た目と中身どちらが大事なのか」という想い悩ましいテーマでありながら、この「ビューティ・インサイド」はまるでクラシックの音楽を聴くかのようにラストまで心地よく流れていく。
1人で見ても、大切な人と見るのにもとてもおすすめの映画です。
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