ゴー・ストップ(GO STOP)

花札は、日本の“かるた”の一種。


馴染みが無い人も、サクラ、梅、紅葉、牡丹に蝶などの華やかな絵柄があしらわれた小さな札をなんとなく思い浮かべることが出来るはず。


日本では特に若い人へ馴染みがないので、私が「花札したい」というと「えっ古っ」みたいな感じの反応を知人達から受けるのですが(笑)


韓国では現在でも「3人集まれば必ず花札をする」と言われるほど人気があり、「国民ゲーム」と称されるほどの有名なゲーム。

逆に韓国の若者には花札が日本発祥と知らない人も居るし、コンビニでプラスチック製の札が気軽に買えたり、「花札出来る?」と聞いてみたら大体の若者がルールを知っていて打つことが出来るんです。


遊びと言っても、ちょっとした勝負なので家庭や友達感の間でも1テン10円とか小銭を賭けるのが一般的。


でもこれが「ゴーストップ」という韓国ルールでやり始めると、たとえ小銭でもなかなか恐ろしい……(^^)



ゴーストップとは?

点数が3点以上になったときは、そのままプレイを続ける(ゴー)、またはプレイを終了するか(ストップ)のどちらかを宣言しなければならない。「ゴー」は日本ルール「こいこい」の「こい」に相当する。
ゴーを1度宣言してから追加得点がはいった場合、その得点のほかに追加点1点を得る。これを「ワンゴー」と言い、ゴーを2回したら「ツーゴー」となり追加点も2点になる。ゴーを3回したら「スリーゴー」と言い、得点が倍になる。以下ゴーの回数が増えるごとに4倍・8倍と増えていく。
ゴーを宣言したまま追加得点がはいらずに終了した場合、その得点はなかったことになる。

ゴーを宣言したあと、別の競技者があがった場合、ゴーを宣言した人は倍額を払う必要がある。3人で競技していて、Aがゴーを宣言し、Bがゴーを宣言せず、Cがあがった場合、Aは倍額を支払い、Bの支払いは免除される。

(wiki調べ)


ルール太字の部分に注目。

つまり3点以上であがってからも勝っている側はそのまま継続して勝ちやすく、「スリーゴー」以上だと得点もどんどん倍になっていく。2倍、4倍、8倍……とあっという間に何十点と得点を得ることが出来る。

この「ゴー」以外にも、カス(ピ)を勝者が10枚以上取っている場合にカスが6枚未満の人は倍額を支払わなければいけなかったりと、ゴーストップのルールには点が倍になるルールが沢山あるので、逆に負けている側はツキがないと2度と這い上がれないくらい負けてしまいます。


ただこういうゲームは花札に限らず一発逆転も狙えるので、ツキ次第で次のゲームでは敗者が勝者にもなれる。


毎回先が読めないので、ハマるとエンドレスでやってしまうんでしょう……ね(^^)


ちなみに、役とテンはコチラ。


一番有名な役は鳥の札を3枚集める「五鳥(コドリ)」。

韓国花札ゴーストップの事を別名コドリというほど代表的な役です。


また特殊ルールとして有名なのが「싸다(サダ)」。

山をめくって出た札が今出した手札と同月だった場合、その手札・場札・めくった山札の3枚はどれも取ることができません。

同じ札が出たら一回お手付き状態になるんですね。

点数が開く可能性が高いので、サダの時は、「サッタ!!」とみんな叫んでいろんな意味で場が盛り上がります(笑)

他にもゴーストップには射倖心を煽る特殊ルールが沢山あり、やってみると意外に簡単に覚えることが出来るので、興味がある方は是非遊びでトライしてみて欲しいです。


★詳しいルールはここで↓

韓国花札 ファトゥ 花闘 GO STOPのルール | 世界の伝統ゲーム紹介 | 世界遊戯博物館

■ 韓国花札・花闘(Hwatu)「GO STOP」■「GO STOP(ゴーストップ)」は、韓国国内で最も遊ばれている韓国花札を代表するルールです。日本の花札「こいこい」と「花あわせ」のルールと共通 する部分が多く、おそらく「こいこい」と韓国版花合わせの「ミンファトゥ」を足したものを元に、様々なオプションを付け加えて発展させたルールだと思われます。人数は2人〜4人まで遊べ、2人の場合は「場札に8枚」・「手札に10枚」、3人の場合は「場札に6枚」・「手札に7枚」ずつ配ります。また、日本の花札のように一勝負の回数を、6回(半どん)・12回(1年)と区切っておらず、プレイヤーが好きな回数を決めて遊ぶことができます。「GO STOP(ゴーストップ)」では、持ち札の役の点数で勝敗を競い、3人で遊ぶ場合には、「最低3点以上」、2人で遊ぶ場合には、「最低7点以上」の得点数が必要となります。 ■光札・クワン■ 5枚の光札は、「クワン(光)」といいます。韓国花札の光札には、光の文字が入っています。■タネ札・ヨルクッ■ タネ札は「ヨルクッ」といいます。菊のタネ札「菊に盃」は、タネ札にもカス札にもなる化け札として扱われます。 5枚集めたら1点になり、以降1枚 増えるごとに1点追加されます。■短冊札・ティー■ 短冊札は「ティー(帯)」といいます。韓国花札の赤短札には「ホンダン(紅短)」、青短には「チョンダン(青短)」とハングルで記されています。 5枚集めたら1点になり、以降1枚増えるごとに1点追加されます。 ■カス2点札・サンピー■ 左図の3枚は「サンピー」といって、1枚が2点のカス札です。桐札は下が赤いのがサンピーとなります。 ■商標札・サービスピー■ 商標札は「サービスピー」といって、1枚で2点カスの扱いになります。入れるかどうかは事前に決めておきます。 ■GO STOP・手順■ 基本は3人で遊びます。 まず、 各自山札から1枚引き、一番月の数が多いものが、親である「スン(先)」になります。 スンは札をよく切って、右隣の人に渡します。右隣の人はスンから受け取った札を左図の方向で3つに分け、左図の順番で入れ替え一つにした後、スンに渡します。 ※スンは、日本

sekaiyugi.com


そういえば、韓国で花札の事を“花で闘う”と書いて、花闘(ファトゥ)と呼びます。


花で闘う、なんて素敵な表現ですよね。


花札の世界は、ちょっと独特な香りがする。


文字通り卓上に小さな花の札が散り、札が重なる「パシャリ」という音は興奮するものがあるし、実は花札の中で1枚だけ“化札(ばけふだ)”と呼ばれる特殊な札があり、これがまた面白いんです。


それがこの「菊に杯」。


この札だけ、価値の高いタネにも、価値の低いカスにもなれる札。

容易に揃えることが出来るカス(ピ)を10枚で勝つことが得策な事もあるし、揃えるのには苦労するけれど、点も高いタネとして札を使い、大きな役で勝つことも出来る。

またこの“化札”だけお酒の盃が描かれているというのも、意味深でちょっと面白い。


自分の選択で場に応じ価値上げたり、下げたりして最終的に勝負に勝てばいい、それが摂理で人の定めと物語るかのように、この札はある。


花闘は、3点であがった時にやめてしまえば自分の勝ち。

勝てる確証のないその2分ほど先にさらに賭けるのは人の欲だ。


知らなければ、関わらなければ、喜びもないがこれ以上苦しむことはない。



でも、それでいいのかな?

誰もがどこかで怖いと思っている未来は、意外にも壊れる直前に美しいものが見れたりする。



期待と不安が乱れる花。

“화투는 인생”

と映画の主人公は言っていた。


人は皆、どうせ平等に散っていくのだから。

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